ソーシャルアプリセミナーに行ってきた

人気ソーシャルアプリの作り方〜超人気ソーシャルアプリの企画開発者によるパネルディスカッション : ATNDにいってきました。(Twitterタグは #sac2010)
スタッフ、登壇者のみなさまおつかれさまでした。

ソーシャルアプリコンテスト

最初に、株式会社オプトさん主催のソーシャルアプリコンテストについて紹介がありました。こんなコンテストがあったの知らなかった。8/16締め切りとのこと。

以下、敬称略でパネルディスカッションの内容をメモ。聞き取れなかったところ、メモし忘れたところは抜けています。

お題その1「アプリの企画」

  • 30個ぐらいのなかから筋のよさそうなのを育てる(DeNA)
    • ブレストのときは動詞をいろいろ挙げる
    • 最終的に「盗む」→「怪盗ロワイヤル」
  • 2つパターンある。今はアプリの数が少ない(gumi)
    • パターン1コンソールアプリのソーシャルか
    • パターン2 時代を反映したタイムリーなもの
  • 上位ランキングのゲーマのテーマを出して「レストラン」「水族館」(ドリコム)
    • まだ未踏のところを探してソーシャル化する
  • 時代性(KLab)
  • ゲームにこだわらずテーマを探す(GREE)
    • どういう仕組みを入れるか
    • 要素のかけ算で。

アプリの肝

  • このアプリやってて何が面白いかがきらりとひかるアプリ(DeNA)
  • 流行るアプリと儲かるアプリは一緒ではない(gumi)
    • 課金パターン
  • すり鉢型(ドリコム)
    • エンゲージ高めるためにミッション。最初はハードル低く。アイテムの値段付けは安く。

企画はどの時点でGOがかかる?

  • おおくはエンジニア一人と企画一人で。(DeNA)
    • 怪盗ロワイヤルは資料ぜんぜんつくらなかった
  • なによりいちばん熱意が大事。(gumi)
    • ひとこときいて面白そうかどうか。
    • 企画四点セット
    • 1)企画書 2)仕様書 3)画面遷移モック 4)課金、ソーシャルのフロー
    • そっからブラッシュアップ。
  • 従来と最近で手法が変わってきた。(ドリコム)
    • これまでは、モックで触ってみて、楽しめそうだったら
    • 最近は、現場主導で週一くらいで五/六本。
  • テーマとゲームシステムがイメージできた段階で企画ゴー。(KLab)
    • そこからブレスト、開発。

開発期間はどれくらいか。最短記録は?

  • だいたい3−4ヶ月(DeNA)
  • 1ヶ月。睡眠時間を削って。(gumi)
    • 通常は4−8人のチームで2ヶ月、リリース後1ヶ月メンテナンス
  • 4人くらいで3ヶ月(ドリコム)
    • シリーズ物の意識が高い、あたったら続編を(流用なのでより短い期間で)。
  • 作り込みがんばったので半年。(KLab)
    • 企画3週間、開発2週間。(短納期の秘訣は寝ない、帰らない)

企画担当者属性

  • やりたい人が企画。(gumi)
  • 企画専任(ドリコム)
  • 企画専任(KLab)。
  • エンジニア主導(GREE)
    • 属人的にならないように。

課金の要諦

  • ゲームの面白さを先に詰める(DeNA)
  • リリースした状態で100%じゃないといかん(gumi)
    • 課金ポイントはリリース前に調べ尽くす
    • バイラル、ソーシャル性は事前に作り込む
  • 欲求軸をもとにする(ドリコム
    • 先に進みたいという欲求
    • 誰かを上回りたいという欲求
    • 自分を表現したいという欲求
  • 恋してキャバ乗はあとからアバターにゲーム性がついた(KLab)
  • 課金を最初にやりすぎると面白さが失われる。(GREE)

お題その2「アプリの運用」

リピート施策、継続施策

  • 次アクセスしてもらうための動機付けを。(DeNA)
  • 人間関係を重視。(gumi)
    • 最近は、戻ってきてくれたらプラスより、戻ってこないとマイナス
  • 時間の進ませ方をどうするか(ドリコム)
    • フィードを絡めたコミュニケーション
    • 何回かやったら進めない。
    • フェーズが終わったら待ち時間が、とか
    • 自分が進みたい欲求が友達に波及する設計。
    • 親密度があがってきたら、他人との関係性でやりつづける。
  • 自己完結は育てる、ランクが下がるなど。(KLab)
    • そこにいるメリットをユーザに与えていく
  • コミュニケーションをいかに簡単に起こせるか(GREE)

プラットフォームの変更をどうするか

  • 基本的には従うが、どうしてもというときはプラットフォームにお願いする(ドリコム
  • ミクシイは初日から課金できないので、出来るようにしてほしい。(gumi)
    • あとから課金すると、ユーザーから反発が起きる
    • 強く要望している

ライフサイクル

  • 3つの数字が重要。(gumi)
    • 1)デイリーのアクティブユーザー(DU)
    • 2)課金率
    • 3)アープ(Average Revenue Per User),  何円払ったか
    • プラットフォームはリテンションの部分をとりやすい。
    • リテンションをとりにくいサードパーティは2)と3)を高めないときつい。
  • 90日後継続率と120日後継続率で判断(ドリコム)
    • 課金率をあげすぎないほうがいいのか?という悩み
    • 課金率が100%だと自慢できない。
    • デイリー5%がひとつの物差し。
    • これをどこまであげてもライフタイムバリューに影響がでないか。
  • 同じ課金率でも、1万人と100万人じゃない。トータルとしてプラスになることを考えていく。(GREE
  • ソーシャル性があるかどうかが寿命を左右する。(DeNA
    • 類似ゲームが出てきても、人間関係が出来ているので離れない。
    • 課金50%のゲームもありえるのでは。
    • 課金5%にとらわれない。
  • 釣りスタはリリースから三年たつ。(GREE)
    • 自分たちで寿命の上限を作らない。作ったら終わっちゃう
    • 安定しているときに、いかに非連続な成長を起こせるか。
    • 3ヶ月くらいにいっぺん、機能をふやしたり、イベントを仕掛けたり。

ユーザークレーム、問い合わせ

  • 基本24時間以内の対応(DeNA)
    • 3−400人のサポート部隊(社の他サービスも対応)。
    • そこはリソースを惜しまない
  • クレーム対応は素早く謝る。(gumi)
    • 素早い対応
    • コミュニティに熱心に書き込むユーザーは全体の一部なので、その意見を参考にしすぎない。
  • 課金開始直後のヒステリックな反応を気にしすぎない。(KLab)
    • 課金直後に騒いでた人が、数日後に課金したりしてる
    • 質のよいものを作ることが大事

体制

  • スピード大事。(GREE)
    • 4−5人。(3人エンジニア、ディレクター1、2人)

集客

  • 露出をあげる、友達紹介のインセンティブDeNA
  • サードパーティ流入経路がすごく少ない。(gumi)
    • メニューから
    • ともだちの招待
    • 涙ぐましい努力。0.何パーセントの数字の世界
  • 出稿はライフタイムバリューに応じて。(ドリコム)
    • フィードとテキストを工夫

どのくらいでヒットと判断できるか

デイリーアクティブ

お題3「今後の展開」新たなコンペチター

  • スマートフォン、PC、海外展開(DeNA)
  • ゲーム会社がたくさん参入(GREE)
    • これまではWeb開発企業がやっていたので、化学反応に期待。

各人お気に入りのアプリ

  • 「野球とも」すき(DeNA
  • くりのっぺ(gumi)
    • 金使ったのはロワイヤル。
    • 強い人に勝てない。中に大人のお金だけじゃなく時間もある人がいる。
  • 名前忘れたけど、フェイスブックで、フリーギフトでお酒をやりあうアプリ。(ドリコム)
  • 「ほしつく」はまった(KLab)
  • ゲームスタジオ物語面白い(GREE)

参加した感想

セミナーは企画の話が中心でした。いつもの技術系のセミナーとは少し雰囲気が違うように感じて、すごく新鮮でした。
会場は結構ぶっちゃけた話も飛び出したりして、ちょっとハラハラしました(笑)
opensocial開発といえばphp, perl, rubyなどをよく聞きますが、人気ソーシャルアプリ「おみせやさん」は、Scalaで開発されているそうです。Scalaな人は要チェックです。少人数体制でスピード重視な開発には、やっぱLLが向いてるんですかね。Eclipseを極めてLLに負けないスピード開発できるようにがんばる。